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2013年1月29日 (火)

被差別部落問題に関する書籍 『近代部落史』黒川みどり

被差別部落問題について詳しく知りたい場合、ネットだけでは限界があります。とくに勉強を始めてあまり時間の経っていない方は、情報の真偽を自分で判断するのが難しく、デマに惑わされる危険性もあります。
ですから、自分で被差別部落問題について勉強する場合、書籍の購入を強く薦めます。

筆者はいろいろな本を読みましたが、あまり何冊も紹介すると混乱するので、一冊だけ紹介します。

『近代部落史』(黒川みどり著・平凡社新書)は、2011年2月15日に発行された、とても新しい部落差別に関する書籍です。著者の黒川みどり氏は静岡大学教授で、部落差別を研究テーマにしています。

この本のいちばんの特徴は、被差別部落を取り巻く歴史が極めて客観的に分析されていることです。これまでの書籍は、被害者側、つまり被差別部落の立場に立って「とにかく差別やめろ」と主張を続けるようなものが多かったのですが、この本は違います。差別の事例とそれに対する解説は、差別する側にも、差別される側にも中立です。

この本は、とくに被差別部落問題の学習を始めてする方にお薦めします。偏った情報に惑わされる危険がないからです。

筆者は、内容がしっかりしていて、価格も手頃なこの本を待望していました。なぜなら、被差別部落問題の解決は、全ての人々が正しい知識を持つことが一番の早道だからです。
正直言って、このブログは『近代部落史』の焼き直しみたいなものです。本書の欠点として、少し文体が硬く、漢字も多いので小学生高学年には厳しいところがあります。ただ、大人をターゲットに書かれた本(だと思う)ので、それを責めることはできません。

この本はその名の通り近代における被差別部落問題の辞書みたいなものです。学校の先生になって、道徳教育などで被差別部落問題を取り上げる可能性のある方などはぜひ一読してみてください。

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